劇場作品のこと
ちょっと劇場作品のほうも今年を振り返ってみたり。
一言で言うと、去年の「時かけ」のように強烈なインパクトを与えてくれた作品は残念ながら。
消去法的に今年イチバンを選ぶとすると「河童のクゥと夏休み」になるのかなぁ。ラストでクゥが沖縄の川に挨拶をするシーン、自然と対峙して生きるもののスタンス~ただやみくもに畏怖し過度に謙虚になるわけではなく、自らもその一部であるという認識に立てば自ずと湧いてくる敬意と感謝~をクゥが生来的に身につけていることが素直に心に入ってきて、そしてじんわり沁みてきました。こういうテーマだとわざとらしくなるというか、真正面からこられるとちょっと引いてしまうヒネた自分にもすんなり飲み込めたのはひとえに原監督の上手さかと。あとワイドショーのMCがひろしとしんのすけだったのもご愛嬌。
「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:序」は初日の初回上映に行ったせいか、今年見た映画で一番混んでました。隣に座ってた大学生位のグループは旭川から徹夜の強行軍で臨んだらしい(聞き耳立ててすまぬ(w)。
もろもろ新しい演出が新鮮でしたが、使徒がやられると爆発して血(LCL?)の雨となって降り注ぐのはびっくりしました。ウルトラマンとか仮面ライダーみたい。
「実質的には全カット起こしなおしています」(演出:原口氏。パンフより)というだけあって、見慣れたあのシーンもあのカットもピカピカで美しかったですね。
で、やはり「序」の圧巻は「ヤシマ作戦」。樋口監督また名を上げたなぁ。ラミエルがあんなに自由に形を変える理屈のくだりはリサ・ランドールの5次元世界モノや、ラッカーの「セックス・スフィア」を思い出しました。
カヲル君の登場とか次回予告の新キャラとか、「破」が楽しみです。
次は「ピアノの森」。一色先生は「出直しといで!」の印象が強く、キャラの見てくれが好みじゃないのと粗野であることを是とするふしがあるのが引っかかり、スピリッツの中でも読み飛ばす作品でありました。そんなわけで本作も原作に触れたことがなかったのですが、それがゆえに意外な見っけモンをした気分であります(ファンの方ごめんなさい)。「出直しといで!」で僕が嫌いだった部分がいい具合に洗練され、純粋(と書いてピュアと読む(w)さへと昇華されているというか。なんか偉そうでスイマセン。
でもって、海をイヌ扱いする誉子ちゃん萌え。もちろん中の人にも。福田麻由子ちゃんなんですが、修平役の神木クンとはこの後実写作品でも共演されてましたね。
「天然コケッコー」は実写ですが漫画原作ということで。
日本の田舎を描かせたら山下監督の右に出る人はいないんじゃなかろうか?と再認識致しました。「バカのハコ船」「リアリズムの宿」(ああ、これも漫画原作ですね)「リンダ リンダ リンダ」とイイ感じに(時にイヤな感じにまで)寂れた田舎を描きつくす淡々とした画面には、癒されるというのとは正反対のどこかヒリヒリした感触さえ感じる妙な緊張感というかあきらめ感というかそれでいて緊張とは真逆のゆるゆるでダルなリズムがあって、まさにこういう風景の中で育った自分には複雑な感情~多分言葉にすれば「懐かしさ」~を呼び起こす映像なのでした。
実写つながりで「ゲゲゲの鬼太郎」も。この作品は大泉洋クンに尽きますね!とにかくイメージ通り、否、僕なんかが想像する「実写にしたら・・」っていうイメージを軽々と凌駕してねずみ男を表現し尽くしてました。原作通り「ビビビのねずみ男」と名乗るところなんて鳥肌モノでした。と思ったらしょこたんもパンフにおんなじコメントを。ホントにあの娘は奥が知れない。井上真央ちゃんもかわいかったっすね。田中麗奈の猫娘には無理があるという世論でしたが・・同意。
続きますー
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Comments
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Posted by: epeppapiggames.co.uk | March 09, 2014 04:18 AM